反日も反米も

ソウルに住んだ頃、何度も街の中心のアメリカ領事館へ向けての反米デモが繰り返された。
対外領事館へのデモとしては日本では想像できないくらいの激しさだった気がする。
やがて戦闘警察が出てきて鎮圧されるのだが、反政府デモではなかっただけに示威行動としては
許されていたのではないかと思う。
やがて1986年だろうか、民主化運動が起こりソウルの大路が人々で埋め尽くされたときに思ったのが
「あの時の反米デモは、実は反政府デモだったんだな」と。
反政府デモは大変な衝突を生むから、反米の仮面をかぶった。ソウルの学生・市民たちは何となく
それをわかっていたのだなと。
中国で起こっている反日デモもその側面があるという報道がある。それに賛成だ。
ただ、20数年前と変わらない日本の報道(特にテレビ)には危機的なものを感じる。